中太の麺を具材と炒めた太麺皿うどんと、奥に見える揚げ細麺皿うどん

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皿うどん

皿うどんは、なぜ「うどん」? 名前と二つの麺をほどく

パリパリの細麺を見て「うどんはどこ?」と思ったことはありませんか。名前を手がかりに、もともとの太麺と、今よく見る細麺の関係をたどります。

中太の麺を具材と炒めた太麺皿うどんと、奥に見える揚げ細麺皿うどん
太麺と細麺の皿うどんを並べたイメージです。店ごとに麺や盛り付けは異なります。

答えは、もともと皿で出した麺料理だから

皿うどんの「うどん」は、白く太い日本のうどんが必ず入るという意味ではありません。農林水産省は、誕生当時の皿うどんを、ちゃんぽんと同じ系統の太い麺を使う「焼きちゃんぽん」と説明しています。麺料理を深い椀ではなく皿に盛ったことが名前の由来だ、と伝えられています。

考案したとされる四海樓の説明でも、ちゃんぽん麺を一度焼き、具材と炒め、少なめのスープを麺にしみ込ませて平皿に盛る料理が出発点です。名前に残るのは、細麺のパリパリ感よりも、最初に食卓へ現れた料理の姿なのです。

ただし、百年以上前の呼び名がどのように広まったかを一つの資料だけで言い切ることはできません。「皿に盛ったことから名づけられたといわれる」というのが、資料に沿った説明です。皿うどん誕生時の太麺については、別の記事で時代背景も紹介しています。

昔からの太麺と、広く知られる揚げ細麺

長崎で「太麺皿うどん」といえば、うどんのような極太麺ではなく、ちゃんぽん麺と同じ系統の中太麺を使う料理です。麺を焼いて具材と合わせ、汁気を飛ばしながら仕上げます。麺の表面の香ばしさと、具材の味がなじんだところがおいしさです。

一方、県外で皿うどんと聞いて思い浮かべやすいのは、細い揚げ麺に具材入りのあんをのせる一皿でしょう。こちらは鍋で具材とあんを一緒に仕上げ、パリパリの麺へ盛ります。あんだけを後から注ぐ料理ではありません。時間がたつと麺にあんがしみ、食感が変わるのも楽しみの一つです。

農林水産省はこの二つを、長崎で区別されている皿うどんとして紹介しています。同じ名前でも、麺の状態と調理法が違えば、食べた印象はかなり変わります。細麺と太麺の違いを知ってから両方食べると、名前の不思議よりも料理の幅が面白くなるはずです。

揚げ細麺の皿うどんと中太麺の皿うどんを並べたイメージ
二つの皿うどんの麺と仕上げ方を比べるイメージです。実際の店の料理を撮影したものではありません。

注文するときは、名前より麺の状態を聞こう

初めての店で「皿うどん」とだけ頼むときは、細麺か太麺かをメニューで確かめてみてください。細麺なら最初はパリパリ、太麺なら焼いた中太麺の香ばしさともちっとした口当たりが中心です。どちらも長崎の皿うどんです。

「うどんというのに、うどんではないの?」という疑問はもっともです。でも名前だけで原料を想像するより、皿の上にある麺の形、具材との合わせ方、汁気の量を見ると、この料理がどう食べられてきたかが分かります。まずは二つを食べ比べて、自分の好きな皿うどんを見つけてください。

皿うどんの名は、麺料理を皿に盛ったことに由来するといわれます。現在は中太麺を焼く太麺と、揚げ細麺に具材あんを盛る細麺の両方があります。

参考資料

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